第48回埼玉県消費者大会

消費者退会 大会・フォーラム
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第48回埼玉県消費者大会(PDFのチラシです)が開催されました。

くらし探検くらぶも午前の全体会、午後の分科会ともに参加しました。この大会は「学習会」としての役割が大きく、私たち消費者がさまざまな知識を得る場と考えて毎年参加しています。

消費者退会

午前中の全体会は、記念講演「私たちが選ぶ日本のエネルギー」〜原子力の危機も温暖化も防ぐ道〜と題して、気候ネットーワーク代表・弁護士の浅岡美恵さんのお話でした。東日本大震災時の福島第1原子力発電所の事故により、地球温暖化の切り札として推奨されてきた原子力エネルギーの先行きがわからなくなりました。それに代わる再生可能エネルギーへの期待が高まっています。

日本は再生可能エネルギーの後進国であり、今後は市民参加のもと、持続可能な社会を作るために新しいエネルギーを積極的に取り入れる必要があるでしょうというお話でした。具体的には風力発電などについての説明もありました。

原発はいらない!と言うばかりではなく、では代替にどのような手段があるのか、明確なビジョンをそれぞれが持たなければならないと感じました。

午後は「食」の分科会に参加しました。「放射能と食べ物の安全性」〜放射能から家族を守るにはどうしたらいいのか〜と題して、助言者に野口邦和さん(日本大学准教授・福島大学客員教授・放射線防護学)のお話をうかがいました。野口さんは具体的に福島県中通りで住民の方たちにアドバイザーとして接しています。

さまざまなお話をうかがいましたが、くらし探検くらぶのメンバーの質問に答えてくださった内容が一番心に響きました。それは、
・福島県中通りはもとより関東地方ではきちんと除染されているところであれば、住み続けることに問題はない。子どものためといって父親だけを現地に残して、母子が関西や沖縄などで暮らしているケースがあるが、むしろ家族が離ればなれになるストレスの方が大きいと思っている。ただ、そういった人たちは自分たちの選択が誤りだと思いたくないあまり、現地に住み続けている人を非難しているのだと思う。

・いたずらにインターネットの情報を鵜呑みにしてはいけない。悪い情報ばかりを集めてどんどん心配する人たちもいる。インターネットで発信される情報はほとんどが間違った情報だと思う方が良い。どうしても情報が得たいのなら、加工できないデータを公開しているところを参照するのが良いだろう。
といった、やはり最前線で住民のくらしを見ている先生ならではのお話でした。