くらしの食品表示セミナーに行きました

食品表示セミナー2 学習会
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今日は「くらしの食品表示セミナー」をさいたま新都心合同庁舎検査棟で受けてきました。

主催:独立行政法人農林水産消費安全技術センター(FAMIC)
共催:埼玉県消費者団体連絡会

講演は2項目で、
1. 原料原産地表示について
2. 米(コメ)トレーサビリティ制度について
でした。

それでは早速おおざっぱなまとめと感想を(えっへん)。

1. 原料原産地表示について

食品の表示のしかたは法律で定められています。新しい法律ができるとその隙間をついて消費者を惑わす食品表示をする業者が出てきます。法律を遵守している生産者・流通業者やそれを信用して購入する消費者に不利益をもたらすような行為を防ぐためにまた新しい法律ができる…ということで現在に至っているわけですね。

食品がどこでとれたのか、加工されたのか…ということを記すのが「原料原産地表示」です。農産物・畜産物・水産物などの中から対象となった品目について業者は表示する義務があります。なるべく実状にそった形で表示するように定められていますが、消費者も表示のマジックにだまされないよう気をつけなければなりません。

そして正しい原料原産地が表示されるということが次のトレーサビリティ制度とともに生産者・流通業者と消費者の信頼関係を深めることになるのです。
食品表示セミナー1

2. 米(コメ)トレーサビリティ制度について

記憶に新しい事故米不正流通事件(H20.9)を契機にお米のトレーサビリティ制度ができました。トレーサビリティ制度はそれ以前に牛肉に適用されていましたが、これもまたBSE問題に端を発したことでしたね。なにか事件がおきないとなかなか業界も政府も腰を上げてくれないんだなぁ…。

それはさておき、なぜか「魚沼産コシヒカリ」が大量に出回ってなんだかおかしいなぁ…と誰もが思いましたよね。魚沼郡ってそんなに広いのかなぁ…とか。そこで登場した米トレサ。米だけでなく米を主原料にしたいろいろな品目についてその出自がたどれるようにきちんと情報を伝えていくことを義務づけた制度です。ただし出自を明らかにしているだけで、品質を保証しているわけではありません。

まだ対象品目にはカバーできていない部分もあったり、施行も段階的に行われていきますが、米だけではなく将来は色々な品目についてもトレースできるようなしくみができあがっていけば良いと思いますし、できると思います。これが良い前例となっていろいろな食品をトレーサビリティ・システム化して欲しいですね。

今回のセミナーを受けて感じたことですが、なにより生産者・流通業者・消費者が情報を共有して信頼関係を築くことが大事です。そのために行政が法律をうまく利用してコミュニケーションする場をどんどん設けて欲しいと思いました。
食品表示セミナー2